金融政策がなかなか効かず物価も上がらない。

晴樹です、正常な経済状態の下での金融政策は金利政策である。
ゼロ金利の下で、金融政策はいかにしてその有効性を確保するのか。
名目金利にはマイナスの下限があるにしても、企業・家計の経済行動に影響を与えるのは実質金利だ。
黒田日銀の金融緩和は実質金利を押し下げることを起点とするというのが日銀の公式見解である。
実質金利は名目金利から期待インフレ率を引いたもの だから、名目金利が下がらなくてもインフレ期待が上がれば実質金利は下がる。
期待インフレは物価の変化に関する期待だから当然、物価がどのように決まるのかが最大の問題だ。
貨幣数量が増えれば物価は必ず上がるというリフレ派の考え方の基礎にあるのは貨幣数量説だ。
デフレは貨幣が十分に供給されていないから起きる。
実際、貨幣数量説による限り、貨幣数量の増加がデフレを止める唯一の方策だ。
貨幣数量説の論理はリフレ派が口にする以上に強力だ。
9月21日の日銀による総括的な検証は、物価が当初予期したように上がらなかった一因として、14年夏以降の原油価格の下落を挙げた。
しかし現代の貨幣数量説のチャンピオンであった米経済学者のミルトン・フリードマンは、一般 物価の動向は原油価格に影響を受けるものではなく、あくまでも貨幣数量で決まると力説していた。
経済が長期停滞に陥り潜在成長率が下がったため、金融政策がなかなか効かない。
その結果、物価も上がらない。
貨幣数量説の立場からはこれも誤りだ。
物価は実質成長率で決まるものではなく、あくまでも貨幣数量で決まるからだ。
これが貨幣数量説である。